はじめてのDiY 何でもお金で買えると思うなよ!(毛利嘉孝)


はじめてのDIY 何でもお金で買えると思うなよ! (P-Vine BOOks)




最近気になっているのは、坂口恭平さん。
映画「モバイルハウスのつくりかた」の上映会でご本人を見たけど
あんなにバイタリティーにあふれている人は見たことがない。


「独立国家のつくりかた」「ゼロから始める都市型狩猟採集生活」
は読んだ。
すごく明るくなるような話で、
経済にがんじがらめにされていてどうしようもないような感じから
抜け出せるのかも、という気がした。
勘違いかもしれないけど、
モダニズム新古典主義ルネサンスの最初のころは
こういう感じだったのかもしれないと思った。


レイヤーという概念は
この世の中を生きていく上ですごい武器になるような気がする。
ツイッターも見ていて、かなり感化されているところはある。


でもどこか、論理にねじ伏せられているような感じもあって、
相対化できないかと思ってた。


手元に見つからず、うろ覚えなので正確ではないけど、
藤森照信さんが「昭和住宅物語」の中で、
石山修武さん(坂口さんの大学時代の先生)に対して
「そっち側に引きずり込まれてみんなベチョベチョにされてるでしょ」
みたいに言ってたのを思い出してしまった(石井和紘さんの発言だったかもしれない)。


坂口さんはバックミンスター・フラーとかホールアースカタログ、
さかのぼってソローとか鴨長明などのことを書いていたけど、
それで歴史的に位置づけられるとは思えなかった。
坂口さんのような考え方の系譜というのが、あるのではないか。


そんなわけで、図書館で何かないものかと探しているとき
目についたのがこの本。


読んでみると、力の置き方が少し違うかもしれないというだけで、
DiY」という考え方と坂口さんとは、ほとんど重なっているように思える。
途中、坂口さんの「TOKYO 0円ハウス 0円生活」にも触れられていて
びっくりした。(笑)
この本には「レイヤー」という言葉を、
坂口さんの本には「DiY」という言葉をつけ加えればいい。


DiYという考え方の歴史や、現在の広がりについてかなり勉強になった。
出てくる固有名詞も、ここから何か広がっていくかもしれないと思わせる。
様々な実践のやり方があるのだ。


キーワードをざっと拾っておきたい。


ギー・ドゥボール
・パンク
・レイヴカルチャー
シチュアシオニスト
・インディーズ
・CRASS
・ジョージ・マッケイ
・スクォッティング
・「メディアを恨むな、メディアになれ」カレ・ラースン
・共有←→私的所有
木村重樹
清野栄一
・バレリアック・サンライズ
・DJカルチャー
ECD
曽我部恵一
七尾旅人
小沢健二
高柳昌行
鈴木慎一郎
・ハイパー・プロダクティヴィティ
・Tシャツ
・RLL
バンクシー
Chim↑Pom
・スーパーラット
・新しいエコノミー
・家賃をタダにしろ!
素人の乱
・場所っプ
・リサイクル
フェアトレード
サパティスタ
・おといねっぷ味噌
IRA(イレギュラー・リズム・アサイラム
・気流舎
サウンド・カフェ・ズミ
・フライヤー
・美術批評誌「あいだ」
月曜社
・「クリエイティブ・コモンズローレンス・レッシグ
・ラジオ
・福井ショウジン
・ミニシアター「けむり」
・ヒース・バンティング
・モングレル
・アートインスティテュート北九州
DiYの政治
・反PSE運動
・カフェエノアール
小川てつオ